私たち人間の体が、あらゆる病気に対して抵抗力を発揮できるのは、免疫機能の働きによるものと言えるのではないでしょうか。
私たちの体の中で、主に免疫機能という働きを担っているのは、白血球の中にある「リンパ球」という成分と考えられています。この「リンパ球」は、特に小腸に集中して存在しているとされており、このことからも分かるように、私たち人間の体の重要な免疫機能の多くは、ほとんど腸が担っていると言われています。
食事の際、唾液が分泌されることにより、食物の消化が促進されると、この小腸の「リンパ球」の働きが活発になると考えられているようです。その結果、侵入してくるあらゆる病原菌への抵抗力が向上すると言われています。また、唾液自体に含まれる成分にも免疫力アップの働きを発揮するものもあり、ダブルの効果で健康維持に役立つと考えられているようです。
つまり、反対に唾液の分泌量が減ってしまうと、体の抵抗力は次第に弱くなっていってしまうということがわかるのではないでしょうか。病気と唾液の分泌は、関係のないように見えて、健康維持に大きく関連して作用してくると言えるでしょう。つまり、忙しかったり、ダイエットなどで食事の量などが減り、唾液の分泌量が減ってしまうと、病気にかかりやすくなってしまう危険性が高くなると言えるでしょう。また、唾液中の「ラクトフェリン」という成分に免疫調整作用のあることもわかっており、これは歯周病菌の出す細菌内毒素を分解して炎症を抑制する効果があるようです。
唾液の分泌には、食事の際「よく噛む」ということがポイントになってくるため、日頃から歯医者さんでのケアなどを習慣付けておくと良いのではないでしょうか。